以前、当サイトで「SOR注文とは」という記事を配信したことがあります。
「SOR(スマート・オーダー・ルーティング)注文」とは、複数市場から最良の市場を選択して注文を執行する形態の注文です。
SBI証券のユーザーがSOR注文を使うと、東証などと私設取引市場(ジャパンネクストPTS)で提示されている気配値を監視し、原則、最良気配値を提示する市場へ自動的に注文が発注されます。
つまり現物株取引において、SOR注文を使った方が、通常の注文より安く株を買える可能性が高くなるのです。
さて、2014年10月14日から、このSOR注文の日経225先物取引版といえるJ-NET(ジェイネット)クロス取引がSBI証券で使えるようになります。
J-NETクロス取引では、日経225先物取引におけるSBI証券ユーザーからの注文を、SBIプライム証券が提供するシステムにて機関投資家の注文とマッチングが行えるか確認が行われます。
そして、大阪取引所の立会価格より、取引所の立会外市場が有利または同等の価格にて約定が可能な場合に、機関投資家の注文とマッチングし、日経225先物取引の注文が約定します。
この取引所の立会外市場がJ-NETと呼ばれているので、サービス名が「J-NETクロス取引」となっているわけです。
マッチングが行われた場合、取引所の立会価格より有利または同価格で約定が可能なため、J-NETクロス取引では通常の取引所立会市場に注文するよりも有利な価格での取引機会を享受できる可能性があります。
また、J-NETクロス取引で注文が約定すると、日経225先物は通常の約定よりも、取引手数料が安くなります。
以下、SBI証券の日経225先物取引の手数料です。太字にした部分がJ-NETクロス取引でマッチングが成立したときの約定価格です。
▼SBI証券の日経225先物取引の手数料
銘柄名 | 立会約定手数料 | J-NET約定手数料 |
日経225先物 | 1枚につき250円 | 1枚につき200円 |
ミニ日経225先物 | 1枚につき35円 | 1枚につき25円 |
※価格は全て税抜です。
なお、SBI証券の日経225先物取引において、注文画面ではJ-NETクロスを「優先する」が初期設定となっています。
上記で説明したようにJ-NETクロスには価格的なメリットがあるので、通常は「優先する」の設定にしておけばよいでしょう。
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