逆指値 [読み:ぎゃくさしね]
祐作:先輩、逆指値ってなんですか?
兜:ふむ、逆指値か。まず、普通の指値注文は「~円以下になれば買い」もしくは「~円以上になれば売り」という注文方法だよな。
祐作:そうですね。
兜:逆指値注文はその逆で、「~円以上になれば買い」もしくは「~円以下になれば売り」と言う注文方法だ。
祐作:もう少し具体的に教えてもらえますか?
兜:例えば、1000円の株が「1050円まで上がれば買い」という注文が買いの逆指値注文。1000円の持ち株が「900円まで下げれば、890円で売り」という注文が売りの逆指値注文となる。
祐作:なるほど。では、逆指値注文はなんのために使うのか教えてもらえますか?
兜:逆指値の使い方で一番重宝するのは、「損切り注文」だな。
祐作:損切り注文といいますと?
兜:逆指値を使うと「A株が900円を下回ったら成行の売り」といった注文を出すことができる。株価が変動して、900円を下回ると自動的に成行売りの発注が出され、それ以上損失を拡大するリスクを抑えられるんだ。これが逆指値の代表的な使用例だ。
祐作:なるほど。
兜:いわゆるストップロスオーダーという手法だな。ロス(損失)をストップさせるための注文方法ってことさ。取引時間中の株価を見ることができない人には重宝する。
祐作:わかりました。ストップロスオーダーの他に、逆指値の使い道はありますか?
兜:他に代表的な使い方としては、「上昇買い」と「利益確定売り」があるね。では、まず上昇買いから説明しようか。
祐作:はい。
兜:上昇買いとは、注目銘柄が以前つけた最高値を抜いたり、ボックス相場を突き抜けて上昇する、いわゆる”相場つきが変わった”ところを逆指値で狙う手法だ。例えば「B株が現在950円で1000円まで上昇すれば買い」という逆指値注文を出しておく。B株が予定どおり上昇トレンドに乗って1000円まで株価が達したら、自動的にそのトレンドに乗れるわけだな。
祐作:なるほど。では、「利益確定売り」の方について教えてもらえますか?
兜:例えば持ち株が値上がりしている時、「800円で買った銘柄が現在1000円の最高値をつけている。まだ上がると思うので持続したいが、900円まで値下がりしたら売り」の逆指値注文を出すことで、利益を確定させることができる。また1200円まで上がれば、逆指値の設定を1100円という具合に、株価の上昇に合わせて設定値を上げていけば、相場が強い限りは持続し、上昇力が弱まったところで売り注文が出せる。
祐作:なるほど、逆指値とは便利なものですね。全ての証券会社で使えればいいのに。
兜:逆指値機能を導入するとサーバーにかかる負担が増えるんだ。だから、全てのネット証券が逆指値に対応しているわけじゃない。ちなみに、逆指値注文が使用できる証券会社を知りたかったら、下記リンク先の記事を読めばいいさ。
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