東京証券取引所が12月10日に、ニューヨーク・ダウに連動するETFを上場させると発表しました。
ETFの名前は「Simple-X NYダウ・ジョーンズ・インデックス上場投信」です。正式名称は長いので、今後は「ダウ連動ETF」や「ダウETF」と通称で呼ばれるようになるでしょう。
「ダウ連動ETF」の銘柄コードは1679です。
「ダウ連動ETF」は、米国の有力企業30銘柄で構成された代表的な株価指数「ダウ・ジョーンズ工業株30種平均(NYダウ)」に価格が連動するETFです。
「ダウ連動ETF」の信託報酬は年0.6075%程度となっています。
以下、東証のウェブサイトにある「ダウ連動ETF」のパンフレット(PDF)からの抜粋です。
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NYダウETF ※正式名称:Simple-X NYダウ・ジョーンズ・インデックス上場投信
●当該ETFは、「ダウ・ジョーンズ工業株30種平均(NYダウ)」に連動する投資成果を目指す投資信託証券に投資を行なうことにより、円換算したNYダウに連動する投資成果を目指す追加型株式投資信託(内国ETF)です。
●「ダウ・ジョーンズ工業株30種平均(NYダウ)」は、米国の有力企業30銘柄で構成された代表的な株価指数で、ダウ・ジョーンズ社が算出しています。
▼基本情報 平成21年11月現在
銘柄名 | Simple-X NYダウ・ジョーンズ・インデックス上場投信 |
銘柄コード | 1679(新証券コードJP3047110006) |
特定の指標 | ダウ・ジョーンズ工業株30種平均 |
上場取引所 | 東京証券取引所(他の上場取引所:なし) |
上場日 | 平成21年12月10日 |
売買単位 | 10口 |
信託報酬 | 年0.6075%(税抜年0.60%)程度 |
計算期間 |
毎年12月7日から翌年12月6日まで ※ただし、第1計算期間は平成21年12月7日から平成22年12月6日までとします。 |
分配金支払基準日 | 12月6日 |
管理会社 | シンプレクス・アセット・マネジメント株式会社 |
信託受託者 | 中央三井アセット信託銀行株式会社 |
~~~以上、東証ウェブサイトのPDFから抜粋~~~
▼12月10日に上場するダウ連動ETFのメリット
- 特定口座が使える
- 通常の日本株と同じ手数料で売買できる。つまり、ネット証券の割安な手数料で売買が可能。
- 日本円で売買できる
- 日本円で売買できるので、日本円をドルに変えなくてもよい。つまり、為替手数料が不要。
- 収益分配金(配当)への課税は日本国内のみ
外国市場に上場しているETFに比べて、「ダウ連動ETF」には上記のようなメリットがあります。しかし、信託報酬は年0.6075%とETFとしてはやや高めであり、これはデメリットですね。
また、NYダウは30銘柄で構成されていますから、これに投資したからといって、「アメリカ市場全体に投資したことになる」とはいえないでしょう。
今後、東証には、米国株式市場全体の株価指数に連動する「バンガード・ト―タル・ストックマ―ケット・インデックス・ファンド」のようなETFも作ってもらいたいものです。
そして、最終的には「MSCI KOKUSAIインデックス※」に連動するETFも登場してほしいですね。
※MSCI KOKUSAIインデックス・・・モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社(Morgan Stanley Capital International=MSCI)が算出・公表している主要先進国の株式を対象とした株価指数です。
世界の株式を投資対象とする投資信託において、ベンチマークとして使われる主要な株価指数の一つです。日本を除く主要国22カ国の株式で構成されています。
ニューヨーク・ダウ(ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価)とは?
ダウ平均株価(ダウへいきんかぶか)は経済ニュース通信社であるダウ・ジョーンズ社(アメリカ)が算出するアメリカの代表的な株価指数である。
ダウ・ジョーンズ社がアメリカのさまざまな業種の代表的な銘柄を選出し、平均株価をリアルタイムで公表する株価平均型株価指数である。これらの銘柄は全てがニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場しているわけではなく、シスコシステムズ・インテル・マイクロソフトの3社はNASDAQに上場している。
ダウ平均株価には、「ダウ工業株30種平均」、「ダウ輸送株20種平均」、「公共株15種平均」の3種類と、これらをあわせた「ダウ総合65種平均」がある。
▼ダウ工業株30種平均(Dow Jones Industrial Average – DJIA)
最も有名で、日本では「ダウ工業株30種平均(ダウ平均)」、「ニューヨーク・ダウ」、「ニューヨーク平均株価」などと呼ばれる。本名称では1896年に農業、鉱工業、輸送などの12銘柄でスタート。1928年に、30銘柄となった。その後、情報通信業や医療などのサービス業を取り込みながら、現在に至る。
以上、Wikipediaのダウ平均株価の項目より抜粋
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