日興アセットマネジメントが、「上場Aリート(証券コード:1555)」というETFを、3月9日に東証に上場すると発表しました。
上場Aリートは、オーストラリア株式市場の動きを表す代表的なS&P/ASX200指数に含まれる豪州リート部分を取り出したS&P/ASX200 A-REIT指数に価格連動するETFです。信託報酬は年0.4725%です。
「世界株式」と「豪州リート」、2本のETFを新たに上場 [PDF] – 日興アセットマネジメントのプレスリリース 02/14/2011
この「S&P/ASX200 A-REIT指数」を形成するリートの中で、構成比率が最も高いのは、ウエストフィールドという豪州リートです。2011年1月31日時点での構成比率は30.43%です。
そのウエストフィールドという豪州リートの、2010年6月発行のレポートを見ると、保有資産(不動産)の49%が豪州、33%が米国、14%が英国、残りの4%がニュージーランドになっています。よって、上場Aリートに投資をすると、豪州のリートへの投資を通して世界各国の不動産に投資をすることができます。
日本国内のリート(J-REIT)に興味がなく、外国のリートに興味があると個人投資家の方は、上場Aリートの中身を調べてみてはいかがでしょうか。
以下、日興アセットマネジメントのウェブサイトからの抜粋です。
2011年2月14日
~~~前略~~~
豪州物件だけではない豪州リート
次に3月9日に東京証券取引所に上場する上場Aリート(1555)は、オーストラリア株式市場の動きを表す代表的なS&P/ASX200指数に含まれる豪州リート部分を取り出したS&P/ASX200 A-REIT指数に連動をめざすETFです。
原則、同指数に含まれている全銘柄の豪州リートを指数どおりの比率で投資する運用を行ないます。
奇数月に決算を行ない分配する方針です。年に複数回分配するタイプのETFは、当社では上場Jリート(1345)、上場外債(1677)、上場高配当(1698)に続くETFになります。
また、当ETFの構造は、当社の外国資産に投資する一連のETFと同じくファンド・オブ・ファンズになっており、上述の上場MSCI世界株(1554)のように、豪州リートの私募投信を将来的に別のETFで活用する必要が出てきたときに対応するための仕組みです。
これは運用資金を集約化できるようにしておいて、ファンドの運用資産を大きくしてコストを引き下げるための工夫です。
今回、豪州リートを立ち上げる目的ですが、現在、ETFでも投資信託でも、昨年の日銀のJリートの買い取りが始まって以来、ちょっとしたJリートブームになっています。価格も相応に上昇していますので、リートに投資するなら分散投資対象が必要であると考えた次第です。
そこでまず、頭に思い浮かぶのがグローバルリートなのですが、米国や欧州の一部の国で税処理が難しいところがあります。一方、豪州は、普通の家賃収入、不動産売買益、元本の払い出しの分配があり、複雑なのですがその処理方法は確立されています。
豪州のリートの面白いところは、リート単体でグローバル化しているところです。代表的なウエストフィールドという豪州リートの、2010年6月発行のレポートを見ると、保有資産(不動産)の49%が豪州、33%が米国、14%が英国、残りの4%がニュージーランドになっています。このリートに投資をすると、豪州のリートへの投資を通して世界各国の不動産に投資をすることになります。分散投資対象として有効だと考えた理由です。
当社としては、投資家ニーズを組み取り、質の高いETFを引き続きご提供していきたいと考えています。
ちなみに、「上場Aリート(証券コード:1555)」の正式名称は、「上場インデックスファンド豪州リート (S&P/ASX200 A-REIT)」となっています。
上場Aリートは、ファンド・オブ・ファンズです。
なお、今回、新規に上場する「上場Aリート」は、上場日の2011年3月9日に貸借銘柄に選定される予定となっています。貸借銘柄になると、信用取引で空売りができるようになります。
というわけで、これから「オーストラリアや世界の不動産価格」が上昇すると思う方は「上場Aリート」を買えばいいですし、逆に値下がりすると考える方は空売りすることも可能です。
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