10月18日、日本証券金融が中間業績予想を上方修正しました。下記のようになっています。
2005年9月中間期(2005年4月1日-2005年9月30日)
今回の見通 前回の見通 2004年9月中間期実績
営業収益 (百万円) 13,553 11,500 11,564
経常利益 (百万円) 3,935 3,800 2,609
当期利益 (百万円) 3,366 3,300 1,909
日証金のウェブサイトのPDFによると修正の理由は、下記のようになっています。
営業収益の修正は、主として中間期末にかけて貸借取引の貸株超過銘柄にかかる品貸料(有価証券貸付料)が急増したことによるものです。
なお、貸株先から受け取る品貸料は、借株先に支払う借株料(有価証券借入料)と対当することから、経常利益および当期純利益に影響を与えるものではありません
品貸料の増加とは、阪神電鉄株の売り方に対して9月26日についた「1株80円という殺人的な逆日歩」のことでしょう。
そして、貸株先とは「阪神電鉄を空売りした人」となり、借株先とは「村上ファンド」と捉えてよいと思います。
ということは、上記の文章を意訳すると下記のようになります。
営業収益の修正は、主として中間期末にかけて貸借取引の貸株超過銘柄にかかる品貸料が急増したことによるものです。
なお、「阪神電鉄売り方」から受け取る逆日歩は、「村上ファンド」に支払う借株料と対当することから、経常利益および当期純利益に影響を与えるものではありません
借株先は、もちろん普通の証券会社もあったでしょうが、大量の空売りをこなすために、日本証券金融は村上ファンドから株を借り入れたのではないでしょうか。9月末の時点で、村上ファンドが日本証券金融の株式を10.37%保有していたことが大量保有報告書から判明したことも気になります。
村上ファンドと日証金には、阪神電鉄の売り方に巨大な逆日歩がつくことがわかっていたのでしょう。今回の件では、ファンドによる巨額資金の投入の恐ろしさを知りました。
■当ブログの過去ログ
■10月12日阪神電鉄の株価は横ばい 株価上昇には村上ファンドの積極的な買い増しが必要
■10月11日村上ファンドと阪神電鉄がトップ会談 株価への影響は?
■10月7日阪神電鉄の株価は横ばい 日経平均の爆下げなど関係なし
■10月5日阪神電鉄の株価が乱高下 村上ファンドに関する情報が錯綜
■10月4日阪神電鉄2日連続ストップ高 村上ファンドの株式大量保有に個人投資家が追随
■10月3日村上ファンド、阪神電鉄株を38%取得 経営に決定的影響力
■10月3日阪神電鉄ストップ高。村上ファンドの株保有、3分の1超えた?