10月5日、阪神電気鉄道の株価が乱高下しました。以下、10月5日の一日チャート図です。
■阪神電気鉄道 前日比-28 (-2.62%)
村上ファンドの動向に関するニュースが錯綜しています。14時頃、下記のニュースが共同通信社から配信されました。
村上氏、経営権掌握目指す 阪神株の過半数取得を視野
阪神電気鉄道株の約38%を保有している村上世彰氏率いる投資ファンド(通称・村上ファンド)が、経営権を掌握するため株式の過半数取得を視野に買い増しを続けていることが5日、関係者の話で分かった。株式を長期保有して優良な不動産資産などを活用。プロ野球阪神タイガースも上場し、グループの企業価値向上を目指すとみられる。
阪神電鉄は大阪・梅田の一等地にある商業施設など、優良な不動産を多数保有している。関係者は「村上ファンドは阪神電鉄を不動産会社とみている」としており、長期的に阪神の経営にかかわってこうした資産を有効利用することで、収益を上げるのが狙いという。
「関係者ってだれ?」と思わずつっこみを入れたくなるニュースです。
そして、約20分後、今度はロイター社から下記のニュースが配信されます。
阪神株の過半数取得は目的ではない=村上ファンド広報
[東京 5日 ロイター] 阪神電気鉄道<9043.T>の株式を今月3日時点で38.13%取得した村上世彰氏率いるM&Aコンサルティング(通称:村上ファンド)の広報担当者は、同社が阪神電鉄株の過半数取得を目指し買い増しているとの一部報道に対し、「阪神電鉄株の過半数取得は目的ではない」と語った。
ロイター通信に対して明らかにした。
共同通信は5日、村上ファンドが阪神電鉄株の「過半数取得を視野に買い増しを続けていることが関係者の話で分かった」と報じた。
村上ファンドは、10月3日時点で阪神電鉄の発行済み株式数(4億2165万株)のうち38.13%にあたる1億6076万株を取得。株主総会で重要事項の決定を拒否できる比率を確保した。
上記のように、情報が錯綜しているため、株価が乱高下するのも当然の展開といえます。
結局、現時点(10月5日16時)では、村上ファンドがどこまで株式の保有数を伸ばすのか確証が得られるニュースは出てきていません。明日の株価も、村上ファンド関連のニュースに翻弄されそうです。
■当ブログの過去ログ
■10月4日阪神電鉄2日連続ストップ高 村上ファンドの株式大量保有に個人投資家が追随
■10月3日村上ファンド、阪神電鉄株を38%取得 経営に決定的影響力
■10月3日阪神電鉄ストップ高。村上ファンドの株保有、3分の1超えた?