電気検査装置メーカーOHT(オー・エイチ・ティー)株の信用取引を巡り、顧客の代金未払いで証券会社に128億円もの損失が出た問題ですが、読売新聞から続報が出ました。
さいたま地検が椿康雄弁護士について証券取引法違反(相場操縦)の疑いで逮捕状を取ったとのことです。以下、読売新聞のウェブサイトからの抜粋です。
東証マザーズ上場の電気検査装置メーカー「オー・エイチ・ティー」(OHT、広島県福山市)株を巡る株価操作事件で、さいたま地検が第1東京弁護士会所属の弁護士椿康雄容疑者(53)について証券取引法違反(相場操縦)の疑いで逮捕状を取ったことがわかった。
~~~中略~~~
椿容疑者はOHT社幹部と親しく、OHTが05年6月に実施した21億円の第三者割当増資の引受先となったシンガポールのファンドを探してくるなど、増資に深く関与。増資で大量に発行された株の一部を入手し、売り抜けて利益を得るため、株価操作に及んだとみられる。
椿容疑者は知人十数人の名義や法人名義を使ってOHT株の取引を続け、今年5月中旬に株価が暴落した直後、国外に出国した。
椿氏はOHT株の株価操縦において、最終的に「鉄砲」という手法を使い証券会社に被害を与えた模様です。鉄砲とは、買い注文を出して売買を成立させておきながら、株券や代金を証券会社に払わないという不正な取引のことです。
この不正取引は、大量の買い注文を出して株価を吊り上げておきながら、一方の口座で以前から仕入れていた株を売却して儲ける手法です。買い注文を出しておきながら、代金の入金をしないで逃げます。そうすると、売り注文で決済した資金が手元にまるまる残るというわけです。
「鉄砲」とは、このように買い注文をするだけして決済しない行為を、発射したら戻ってこない鉄砲の弾に例えた業界用語なのです。
「鉄砲」の具体例についてさらに詳しく知りたい方は、下記リンク先をクリックしてみて下さい。
ページの下部にある東京アウトローズの宝田豊氏のコメントが、鉄砲詐欺の解説記事として秀逸です。
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