ワン株 [読み: わんかぶ]
祐作:先輩、ワン株ってなんですか?
兜:ふむ、ワン株というとマネックス証券の単元未満株取引の商品名だな。
祐作:単元未満株取引?
兜:単元未満株とは、証券取引所で決められた最低取引単位(1単元)に満たない株のことだ。通常、単元未満株(端株)は取引できない。しかし、その単元未満株を取引できるようにした金融商品がワン株だ。
任天堂株を例に挙げよう。任天堂株は、通常1単元100株からしか売買できない。ワン株なら、1株から売買できる。任天堂の株価が仮に7万円だとすると、通常は1単元が100株なので買付けに700万円の資金が必要だ。しかし、ワン株なら1株7万円から買うことができる。
祐作:はあ、それは便利ですね。でも、デメリットもあるんじゃないですか?
兜:そのとおり。デメリットは大きくいって3つある。「手数料が高いこと」、「約定の時間帯が限られていること」、「指値が使えず成行注文しかできないこと」だ。
祐作:手数料が高いんですか?
兜:売却の手数料だけ高い。売却の手数料は、株式約定代金×0.55%(最低手数料52円)となっている。例えば10万円の約定だと550円だ。
ただし、2021年7月5日から「ワン株」の買付手数料は無料となっている。
祐作:なるほど。では、「約定の時間帯が限られている」というのはどういうことですか?
兜:注文受付時間及び約定価格が下記のようになっているんだ。
0:00~11:30の注文 | 発注当日の後場の始値で約定 |
11:30~17:00 | 注文できない |
17:00~24:00の注文 | 発注の翌日の後場の始値で約定 |
つまり、後場の始値でしか売買できないってことだな。価格はこちらから指定することはできない。指値が使えず、成行注文になるってことさ。
祐作:なるほど。では、ワン株はどんな人が買うべき商品なんでしょうか?
兜:まずは予算10万円位で株を始めてみたいって人だろうね。あと、手数料が高くて後場の始値でしか売買ができないから、短期投資家には向かない。長期投資家向きだな。
ちなみにワン株のように単元未満株を売買できるサービスとしては、auカブコム証券のプチ株やSBI証券のS株があるから、そっちも研究しておくといいさ。
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