10月8日、ロイターから松井証券の松井道夫社長のインタビュー記事が配信されました↓
インタビュー:日本株を大いに悲観、売買代金は継続的に1兆円割れも=松井証<8628.T>社長
私がインタビューの中で興味深かったのは下記の内容です。
~~~前略~~
──松井証券の株主構成について、どう考えているか。
「上場している企業として私が過半数の株を握っているのは、決して誇れることではない。しかし、いろんな人に持ってもらうチャンスがなかっただけだ。いずれ、もしかすると持ってもらうかもしれない。でもそれをどこかの銀行に持たせることはない」
──銀行の子会社になる証券会社は、なぜうまく行かないと思うのか。
「文化が違うからだ。銀行が悪いとは言っていない。文化が違う。銀行文化と証券文化は相いれない。三井住友フィナンシャルグループ(8316.T: 株価, ニュース, レポート)と大和証券グループ本社(8601.T: 株価, ニュース, レポート)のことでも、そのことははっきりした。大和の選択は正しいと思うが、ではあれで大和が生き残るかどうかは分からない。しかし、三井住友が大和を完全に牛耳ったとしても、大和が伸びて行くかと言えば、伸びて行かないと思う」
──松井証券は将来どうするのか。
「少なくとも銀行傘下になるつもりは全然ない。提携はあるかもしれない。りそな銀行とも提携した。しかし、それは是々非々ではない。われわれがどこから資本を調達して助けてくださいと言う理由はない。ビジネスでは利益が上がっているし、潤沢に資金があるのでそれが続いている限り助けてくださいという必要はない。独立独歩でやるということは非常に大事なことだ」
松井証券といえば、2007年に日経新聞が「松井証券は三菱UFJのグループに入るのでは?」という記事を流したことがあります。
しかし、松井道夫社長が下記リンク先の2007年8月の記事で、三菱UFJの傘下に入ることを否定しました。
~~~前略~~
問 2007年1月に松井証券と三菱UFJフィナンシャル・グループとの資本・業務提携の報道がありました。その後の進捗はいかがでしょうか。
松井 前向きに交渉していますが、詳しいことは全く固まっていません。三菱側からの役員派遣や15%の出資という報道もありましたが、あれは誤報。驚きました。そういった点はこれから決めていくところです。また、当社が三菱UFJフィナンシャル・グループの傘下に入る事はありません。
今回配信されたロイターの記事を見るに、今でも松井社長はメガバンクの持ち分法適用会社や子会社になるつもりはないようです。
私が毎月作成している「ネット証券大手6社の口座開設数ランキング」を見れば判るように、松井証券は口座開設純増数においてSBI証券や楽天証券にかなり差をつけられていますが、現状は独立路線で営業を続ける模様です。
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