2020年から大和証券グループ本社の子会社である大和コネクト証券という新しい証券会社が業務を開始しています。
個人投資家向けに株取引サービスを提供しています。
この記事では大和コネクト証券の株取引サービスのメリットとデメリットについて解説します。
▼メリット
- ひな株の取引(単元未満株取引)が可能。単元未満株取引は1/100単位で、少額で投資を始められる。
- 単元未満株取引でも注文・約定はリアルタイム。
- 通常の株取引(単元株取引)では手数料無料クーポンが毎月10枚もらえる。
- クーポンを使い切ったあとでも、手数料は売買代金に関わらず一律0.033%、手数料上限は660円(税込)。
▼デメリット
- 単元未満株は手数料が高め
総合的に見て大和コネクト証券での株取引が向いているのはこんな人 → 安い手数料の恩恵を受けながら通常の現物株取引を行いたい人か、または手数料は高くなるが「ひな株」でコツコツと単元未満株を積立していきたい人。
▼メリット
1.ひな株の取引(単元未満株取引)が可能。単元未満株取引は1/100単位で、少額で投資を始められる。
大和コネクト証券には「ひな株」という単元未満株の取引のサービスがあります。
単元未満株とは、証券取引所で決められた最低取引単位(1単元)に満たない株のことです。通常、単元未満株(端株)は取引できません。しかし、その単元未満株を取引できるようにした金融商品がひな株です。
任天堂の株を例に挙げます。任天堂株は、通常なら1単元100株からしか売買できません。しかし、ひな株なら1株から売買できます。
任天堂の株価が仮に5万円だとすると、通常なら1単元が100株なので買付けに500万円の資金が必要です。しかし、ひな株なら1株5万円から買うことができます。通常より少額の資金で株式投資を始められるわけです。
ひな株で取引できる株は今のところ400銘柄以上あります。国内有名企業の株が中心です。
2.単元未満株取引でも注文・約定はリアルタイム。
ひな株は株式市場の取引時間中にリアルタイムで発注できますし、約定もします。
他の証券会社だと単元未満株取引は一日一回しか約定する機会がない仕組みのところが多くなっています。長期で積立していく場合には、これでもよいのですが、その日の内に買ったり売ったりできないので短期取引には向きません。
対して、大和コネクト証券のひな株ですが、取引時間中にリアルタイムで買ったり売ったりできます。短期取引もできるわけです。
3.通常の株取引(単元株取引)では手数料無料クーポンが毎月10枚もらえる。
単元未満株取引ではない通常の株取引おいて手数料無料クーポンが毎月10枚もらえます。クーポンを利用することで国内株式取引の手数料が無料になります。余ったクーポンは翌月まで繰り越せます。
クーポンを使うことでETFの積立投資などがやりやすくなっています。
4.クーポンを使い切ったあとでも、手数料は売買代金に関わらず一律0.033%、手数料上限は660円(税込)。
単元未満株取引ではない通常の株取引ですが、クーポンを使い切った後の手数料は、約定代金の0.033%(税込)となっています。手数料の上限は660円(税込)です。
約定代金の0.033%という設定だけで、安い手数料体系となっているのですが、手数料の上限660円という部分はかなりの安値です。
約定代金200万円以上の場合は手数料が一律660円ということなので、クーポンがなくなったとしても大口取引の手数料としてはかなり安いのです。
▼デメリット
1.単元未満株は手数料が高め
単元未満株取引である「ひな株」の取引手数料ですが、手数料は、ひな株の約定価格に含まれています。
取引所が提供するリアルタイム時価をベースに手数料相当(0.5%)を加えた(買いの場合)価格が注文前に取引画面に表示されます。この価格に納得できれば注文を行います。
ざっくり言うと片道の取引で約定代金の0.5%の取引手数料がかかるわけです。この0.5%という数値は株取引の手数料としては高いです。
ひな株は取引手数料が高いので短期の回転売買には向きません。こつこつ買い増していく積立投資などに向いています。
▼大和コネクト証券のサービスのまとめ
今のところ現物株取引中心のサービスになっているため、サービス内容はかなりシンプルです。
そのため、これから日本株の株式投資を行いた初心者にとって、わかりやすいサービス内容といえます。
安い手数料の恩恵を受けながら通常の株取引を行うか、または手数料が高くなりますが「ひな株」でコツコツと単元未満株を積立していくか、このあたりが個人投資家が大和コネクト証券を使う動機になるでしょう。