3月7日、東京証券取引所が、上場規則を改正し、金や原油など商品価格に連動する上場投資信託(ETF)、いわゆる商品ETFの上場を可能にしました。
フジサンケイ・ビジネスアイの報道によれば、今回の規則改正に伴い、米ステート・ストリート投信投資顧問が、ニューヨーク上場の金ETFの重複上場を東証に申請する見通しです。今後も東証にはいくつかの商品ETFが上場する見込みです。
金や原油などの商品価格に連動する上場投資信託(ETF)が月内に、東京証券取引所に上場される。東証は7日にも上場規則を改正、第1号としてニューヨーク証券取引所に上場している金ETFの上場が決まる見通しだ。
東証は東京工業品取引所と協力協定を結んでいるが、実績のある海外ETFなどの上場が進めば金融・商品取引が東証に一極集中し、国内取引所の淘汰(とうた)が起こる可能性も・・・
商品価格は、株価や債券価格との連動性が少ないことで知られています。このため、株式や債券だけでなく商品にも投資資金を振り分ければ、いわゆる分散効果が期待できます。株だけに投資していると、世界の株に分散投資したとしても、世界同時株安が起これば分散の意味が薄れます。
昨年、株だけに投資するのではなく商品にも投資していた人は、世界同時株安によるダメージを軽減できたでしょう。
さて、アメリカの不動産バブルがはじけサブプライムローン問題が長引いているため、昨年後半から世界の株式市場が軟調です。株式市場から逃げた資金の一部が、原油や金など商品市場に流れ込んでおり、原油と金の先物価格が過去最高値を更新しています。
▼リンク先のページの下の方で、原油と金の3ケ月チャートを見ることができます
原油 金 リアルタイムチャート(RealTime Crude Oil Chart & Gold Chart)[世界の株価と日経先物]
なお、大証は2007年7月18日に金価格に連動するETF「金価格連動型上場投資信託 」 【証券コード1328】を上場させています。ニューヨーク商品取引所の金先物価格が上がっているため、当然、大証の金価格連動型上場投資信託の値も上昇中です。2007年8月から右肩上がりのチャートになっています。
このまま、金や石油の価格上昇が続けば、今年、商品価格連動型ETFはブームになるかもしれません。
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