2007年12月に増田寛也総務大臣が携帯電話各社へ、未成年者が使用する携帯電話に原則としてフィルタリングサービスを設定するよう要請したことが、ネットサービス提供企業の株価を押し下げたことがあります。
携帯フィルタリングサービスについては、携帯各社が認定する公式サイトだけを閲覧可能とする「ホワイトリスト方式」と、有害と認めたサイトのみ閲覧できなくする「ブラックリスト方式」があります。
Webサイトの数が膨大であることを考えると、ホワイトリスト方式のほうが閲覧できなくなるサイトの数が必然的に多くなります。また、ホワイトリスト方式を採用すると、SNSやブログ、掲示板なども閲覧できなくなる弊害が出てきます。
昨年12月、総務省は携帯電話事業者へフィルタリングサービスを設定をするよう要請しました。その要請に応えドコモとauがホワイトリスト方式を採用すると発表。SNSサービスを行っているミクシィやディー・エヌ・エーの株価が急落しました。ディー・エヌ・エーは80万円の株価が一時50万円まで下落しました。
ドコモやKDDIがホワイトリスト方式を採用したことによって、ネットサービス提供企業から規制が厳しすぎるとの批判が噴出したため、総務省は規制緩和の指示を出した模様です。以下、今日のフジサンケイビジネスアイの記事からの抜粋です。
未成年者が携帯電話などで有害サイトを閲覧できないようにするフィルタリングサービスについて、総務省は27日、携帯各社が認定する公式サイトだけを閲覧可能とする「ホワイトリスト」方式から、有害サイトだけを除く「ブラックリスト」方式に改めるよう各社に求めた。
携帯のフィルタリングをめぐっては、増田寛也総務相が昨年12月、18歳未満の利用者を原則加入とするよう要請。これを受けて、NTTドコモとKDDI(au)は、加入者に原則として「ホワイトリスト」方式を適用する方針を示していた。
ドコモとauが総務省の要請に応えるのか注目です。その結果によって、ネットサービス提供企業の株価も左右されるでしょう。