SBIホールディングスとそのグループ会社SBIジャパンネクスト証券が、私設取引システム(PTS)「ジャパンネクストPTS」の本格サービスを8月27日より開始すると発表しました。
SBIイー・トレード証券をはじめ、GMOインターネット証券、ゴールドマン・サックス証券といった複数の証券会社が参加する夜間取引市場として運営されます。
まず、8月27日にはイー・トレードとゴールドマン・サックス証券がジャパンネクストPTSに参加します。すでに参加を表明しているGMOインターネット証券は9月7日から参入し、楽天証券とオリックス証券もシステムが整い次第接続する予定となっています。
ジャパンネクストPTSは、営業日の夜19時から23時50分まで運営されます。国内の6証券取引所に上場する普通株式や上場投信(ETF)、不動産投信(REIT)の大半を含む約4000銘柄を取り扱います。注文方法は指値のみです。成行注文はありません。
ジャパンネクストPTSは、ネット証券業界で売買高1位のイートレード証券と2位の楽天証券が参加します。ジャパンネクストPTSの夜間取引市場がこければ、日本において夜間取引の需要はないという結論になります。
なお、最初に参入するイートレード証券のジャパンネクストPTSにおける手数料体系については、下記のイートレード証券のプレスリリースをご覧下さい。
以下、イートレード証券のプレスリリースからの抜粋です。
夜間取引サービス開始のお知らせ 2007年8月17日
SBIイー・トレード証券株式会社 SBIイー・トレード証券株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:井土太良、以下「当社」)は、従前、準備を進めていることを発表させていただいておりました夜間取引サービスについて、SBIジャパンネクスト証券株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:福士光徳、以下「ジャパンネクスト」)が準備を進めている私設取引システム「ジャパンネクストPTS」が運営を開始することを前提として、平成19年8月27日(月)午後7時(予定)から提供を開始することとなりましたのでお知らせいたします。 ジャパンネクストは本年6月27日に私設取引システム(PTS)運営業務に係る内閣総理大臣の認可を受け、私設取引システム「ジャパンネクストPTS」の開始に向けて準備を進めておりました。 同社は、ゴールドマン・サックス証券株式会社(本社:東京都港区、代表者:持田昌典、以下「ゴールドマン・サックス証券」)をはじめとする多くの証券会社に参加を呼びかけており、より高い流動性を個人投資家の皆様に提供できる可能性が高いことから、当社もジャパンネクストの開始する夜間取引への参加を前提に準備を続けてまいりました。今般、当社とジャパンネクスト間でのシステム接続がほぼ完了し、来る8月27日(月)より、当社のお客様に対して夜間取引サービスを開始できる見込みとなりました。 当社は個人投資家を中心に圧倒的な取引ボリュームを有しており、平成19年7月の個人株式委託売買代金におけるシェアは過去最高の36.8%を記録しております(注)。また「ジャパンネクストPTS」には、ゴールドマン・サックス証券が当社と同日からの参加を予定しており、日本国内で初めてとなる「個人投資家と機関投資家が同時に参加する夜間取引」として、当社のお客様に流動性の高い取引を提供できるものと期待しております。 (注)三市場(一・二部)及びJASDAQ個人株式委託売買代金におけるシェア。東証等発表資料より当社にて算出。
なお、当社では今回の夜間取引サービスの開始を記念して「PTS夜間取引スタートアップキャンペーン」を実施いたします。一人でも多くの方に夜間取引を体験していただくために、平成19年8月27日(月)から同年11月30日(金)約定分までのキャンペーン期間中の夜間取引にかかわる手数料を約定金額にかかわらず一律367円(税込)といたします。 当社はこれまで「顧客中心主義」の経営理念のもと、「魅力ある投資機会の提供」に努めてまいりました。当社のお客様の約57%が会社員のお客様です(平成19年6月末現在)。日中リアルタイムでお取引いただくことが難しいお客様に、リアルタイムでの取引機会を提供できる夜間取引サービスを開始することで、これまで以上に幅広い選択肢の中から個人投資家の皆様一人一人の投資プランに沿った取引を行っていただけるものと確信しております。 なお、当サービスの開始による当社業績への影響は、現時点では不明であります。 ●当社が提供する夜間取引サービスの概要(予定)
以上 |
以上、SBIイートレード証券のウェブサイトからの抜粋~~~
以下、SBIホールディングス・ウェブサイトのIRリリースからの抜粋~~~
「ジャパンネクストPTS」の取引開始について
~4,000銘柄を取扱う夜間PTS市場が8月27日から本格スタート~平成19年8月17日
SBIホールディングス株式会社
SBIジャパンネクスト証券株式会社SBIグループにおいて私設取引システム(PTS)の運営業務の準備を行ってきたSBIジャパンネクスト証券株式会社(本社:港区六本木、代表者:福士 光徳、以下「当社」)は、平成19年8月20日より本番環境におけるシステムの稼動を開始し、翌週の27日より夜間(19時より23時50分)において、国内証券取引所に上場されている株式及びETF並びにREITのほぼすべてとなる4,000銘柄を取り扱うPTS市場「ジャパンネクストPTS」を本格的にスタートさせることといたしましたので、お知らせいたします。
ジャパンネクストPTSへは、既にゴールドマン・サックス証券株式会社(本社:港区六本木、代表者:持田 昌典、以下「ゴールドマン・サックス証券」)、SBIイー・トレード証券株式会社(本社:港区六本木、代表者:井土 太良、以下「イー・トレード証券」)及びGMOインターネット証券株式会社(本社:渋谷区桜丘町、代表者:高島 秀行、以下「GMOインターネット証券」)の3社がシステム接続を完了させており、平成19年8月27日よりゴールドマン・サックス証券とイー・トレード証券が、続いて平成19年9月7日よりGMOインターネット証券がジャパンネクストPTSにおける取引を開始します。
ジャパンネクストPTSの主な特徴は、(1)投資家のための独自性あるPTSであること、(2)ジャパンネクストPTSにおける株価情報を外部配信していること、及び(3)信頼性ある高性能システムを導入していることです。
【特徴および概略】
(1)投資家のための独自性あるPTS
夜間における電子取引市場:
ジャパンネクストPTSは、営業日の19時から23時50分まで運営します。当社システム上受付けた注文どうしが対当したときに売買を成立させ、売買が成立した日を約定日とし、約定日から起算して5営業日目(配当付きないし権利付き最終日の売買に関しては約定日から起算して6営業日目)を受渡日としております。複数の証券会社が取引参加する夜間取引であることから、受渡日までの日数を取引所における普通取引より1日長く設定しております。これにより、昼間の取引所取引において配当付きないし権利付き最終日となっている銘柄については、ジャパンネクストPTSにおけるその日の夜間取引から配当落ちないし権利落ちとなります。国内最大銘柄数を取扱うPTS:
ジャパンネクストPTSにおける取扱銘柄は、国内の6証券取引所に上場されている普通株式及び上場投信(ETF)並びに不動産投信(REIT)のうち、整理ポスト銘柄や外国部に属する銘柄及びベンチャーファンドやカントリーファンドを除くすべての銘柄です。現時点で平成19年8月27日における取扱銘柄数は4,000銘柄になる予定です。なお、ジャパンネクストPTSにおける取扱銘柄一覧は、当社ウェブ(現在準備中)において開示します。ジャパンネクストPTSにおける売買価格の決定方法:
ジャパンネクストPTSにおける売買価格の決定方法は、取引所におけるオークション方式とは異なり、顧客注文対当方式を採用しております。すなわち、ジャパンネクストPTSは、取引所取引と異なり、指値注文のみとなり、成行注文の取扱いはありません。また、始値や終値等を決定するための「板寄せ方式」に相当する取扱いもありません。取引時間の開始とともに指値注文を受付け、価格優先・時間優先の原則に基づいて注文のマッチングを行います(コンティニュアス・マッチング)。約定値段は、受注した注文において指定されている値段(指値)に基づいて決まりますので、取引所における取引と同様にジャパンネクストPTSにおける約定値段も市場の実勢に合わせて変動します。
指値注文のみの取扱いとすることにより、投資家の皆様は値段を指定した上で発注することになりますので、投資家の皆様が意図しない値段で約定が成立してしまうということは基本的にありません。よって、ジャパンネクストPTSでは、特別気配を表示するなどして直前の約定値段と比較して一定の値幅の範囲内に次の約定値段を制限するという取扱いはありませんので、マッチングする注文がある限り即時に約定を成立させていきます。値幅制限:
ジャパンネクストPTSでは、当日の取引時間中における株価の変動を一定の範囲内に制限するために制限値幅を設定しております。夜間取引という性格上、昼間の取引所における終値等を基にして夜間取引における基準値段を決定し、その基準値段から上限と下限の制限値段を設定しております。
制限値幅については、基本的に取引所において採用されております制限値幅と同一としております。なお、夜間における需給が大きく偏り、ジャパンネクストPTSにおける最も高い買い注文の指値(または最も安い売り注文の指値)が制限値段の上限(または下限)となった場合においても、価格優先・時間優先の原則に基づいて新たに受付けた売り注文(または買い注文)と対当させ、約定を成立させていきます。なお、ジャパンネクストPTSでは、取引所でいうところの「ストップ比例配分」のような取扱いはありません。(2)ジャパンネクストPTSにおける株価情報の外部配信
ジャパンネクストPTSにおける株価情報は、日本証券業協会のPTS Information Networkの他、ロイター・ジャパン株式会社と株式会社QUICKに配信いたします。両社に配信している株価情報の内容は、ジャパンネクストPTSにおける4本値(始値、高値、安値及び現在値)及び板情報(上下5本)など取引所に準じる基本的な情報です。(3)高性能マッチング・エンジン
当社は、ジャパンネクストPTSのコア(核)となるマッチング・エンジンとして、欧州取引所連合ユーロネクスト系列のシステム会社Atos Euronext Market Solutions社(本社:フランス)より、取引所システムのライセンス提供を受けております。このシステムは、ユーロネクストをはじめシカゴマーカンタイル取引所など全世界15の取引所で実際に稼動している最先端の取引所システムであり、機能性と拡張性に優れているとともに、非常に高い処理能力を有しております。
なお、ジャパンネクストPTSにおけるシステムの処理能力は、現時点で最大注文処理件数1秒間に800件及び確認通知10ミリ秒以下となっております。また当社は、ジャパンネクストPTSにおける取引の公正性及び透明性を高めるとともに、取引の安全と投資家の信頼を確保するために、(1)売買取引の停止または制限措置、(2)不公正取引に対する監視と未然防止、及び(3)誤注文等異常な注文の未然防止の観点から、以下のような売買管理体制を敷いております。
【売買管理体制】
(1)売買取引の停止または制限措置
当社は、対象銘柄について、上場している主たる取引所が売買停止等の措置を行った場合や日本証券業協会が取引所有価証券市場外取引を停止した場合にジャパンネクストPTSにおける売買取引を停止又は制限することとしている他、夜間における報道等によりM &A などの重要事実についての情報を周知させる必要があると当社が判断した場合など、取引の公正性確保のために当社が必要と認めた場合には当社独自の判断によりジャパンネクストPTSにおける売買取引を停止又は制限することとしております。(2)不公正取引に対する監視
当社では、ジャパンネクストPTSにおける不公正取引を防止するため、売買審査部において取引の監視を行っております。売買審査部では、売買審査の経験を有する者を採用して、インサイダー取引、相場操縦取引及びその他の不公正取引や違法行為等を把握するために、ジャパンネクストPTSにおける株価や売買動向を監視するとともに、諸々の情報やデータの詳細分析、調査及び審査を行っております。
当社は、売買審査の過程において、取引参加証券会社に対して取引内容の詳細や委託者に係る情報その他売買審査上必要となる情報の提供をお願いすることがあります。なお、当社における審査の結果、不公正取引等とみなされるような取引が行われたと判断した場合には、取引参加証券会社に注意喚起をさせていただき、その後も改善が見られない場合には通告を行った上で受注の制限又は停止を行うなどの措置を講じることとしております。また、必要に応じて、そのような不公正取引等と疑わしい取引に関する情報の詳細について、証券取引等監視委員会や証券取引所等の自主規制機関等に対して報告することもあります。(3)誤注文等異常な注文に対する未然防止
ジャパンネクストPTSは、電子取引市場であり、取引参加証券会社からの注文の受付けを電子的に行うことになりますので、誤注文を防止するために、次のような対応を行っております。注文の数量規制:
一回に受注する注文数量を銘柄毎の上場株式数の5%以下に設定し、5%を超える場合には、当該注文を受付けないこととしております。注文の値段規制(値幅制限):
ジャパンネクストPTSにおける制限値幅を超える値段の注文は受け付けないこととしております。この場合、取引所における新規上場銘柄で、取引所において初値が付いていないような銘柄等、ジャパンネクストPTSにおける基準値段を設定することができないような銘柄についての取扱いは停止することとしております。注文の金額規制:
原則として、一回に受注する注文金額の上限を1億円以下に設定し、1億円を超える場合には、当該注文を受け付けないこととしております。
なお、誤注文等の未然防止は取引参加証券会社との相互協力体制が重要であり、当社は、取引参加証券会社における誤発注防止体制の確認をさせていただいております。以上