4月4日、任天堂が今期4度目となる平成19年3月期の業績予想の修正を発表しました。業績の修正は速報のかたちを取っているため細かな数字を示していません。しかし売上の見通しは公開しています。任天堂によれば、これまで9000億円と予想されていた通期の連結売上高は、およそ660億円増加し約9660億円になります。
連結売上高の増加に伴い、連結営業利益、連結経常利益、連結当期純利益も増加する見込みです。しかし、具体的な金額については決算集計に鋭意努力中としており、4月26日に予定されている決算発表の場で金額とその内容を発表するとしてます。
業績上方修正は本日の午前11時に発表されました。任天堂の株価は、前場終値はマイナスだったのですが、上方修正発表により前日比+700円の34,350円で取引を終えました。
また、今日は、任天堂関連銘柄として有名なミツミ電機の株価も前日比+120 (+3.17%)の終値3,900円と堅調に推移しました。
・関連記事 任天堂関連銘柄
▼上方修正の内容について
任天堂の上方修正ですが、同社が展開する携帯ゲーム機ニンテンドーDSのハードとソフトの売上が好調だからです。
また任天堂はこれに加えて、期末時点で保有する外貨建ての資産と負債の為替未予約(為替レートを固定していない)分の評価替えを行なうことで、為替差益が発生するとしています。その金額は、従来の100億円の為替差損から約200億円の為替利益となり、利益はおよそ300億円増加します。
(ドル/円で115円、ユーロ/円で143円と想定していた為替レートが、期末実績でドル/円が118.05円、ユーロ/円が157.33円となっています。)
上方修正発表を見ての私の感想ですが、やはりニンテンドーDS強しです。Wiiは今のところ驚愕のヒット商品といえる段階ではありませんが、DSは間違いなくモンスター商品です。
DSは2004年12月に発売された商品でありながら、未だに店頭で品薄となっています。そのため、ヤフーオークションでは希望小売価格を超える価格で取引がなされていたり、TSUTAYA(ツタヤ)の店頭ではアメリカから逆輸入したニンテンドーDS Liteが高値で販売されていたりします。
こういった異常事態が解消されるまで、任天堂は業績の好調を維持できそうです。