1月5日、東京証券取引所が日興アセットマネジメントが設定するETF「上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI)」と「上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)」の新規上場を承認したと発表しました。上場予定日は、先進国型が1月29日、新興国型が2月24日となっています。
「上場インデックスファンド海外先進国株式」というETFは、「MSCI KOKUSAIインデックス※」に価格が連動するように設計されます。
※MSCI KOKUSAIインデックス・・・モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社(Morgan Stanley Capital International=MSCI)が算出・公表している主要先進国の株式を対象とした株価指数です。
世界の株式を投資対象とする投資信託において、ベンチマークとして使われる主要な株価指数の一つです。日本を除く主要国22カ国の株式で構成されています。
というわけで、
「上場インデックスファンド海外先進国株式」を買えば、日本を除く主要先進国に投資することができます。
また、「上場インデックスファンド海外新興国株式」は、BRICsを含む新興国22カ国の株式市場をカバーした株価指数「MSCIエマージング・マーケット・インデックス」に価格が連動するように設計されます。
つまり、「上場インデックスファンド海外新興国株式」を買えば、新興国22カ国に投資をすることができます。
- 東証のニュースリリース 複数国の株式市場にまとめて投資できる外国株ETFが初上場(日興アセットマネジメント)
~先進国22カ国及び新興国22カ国への国際分散投資が可能に~ - 当サイト関連記事 ETFとは (株式用語解説)
▼
日興アセットマネジメントが設定する新ETFの概要
銘柄名 | 上場インデックスファンド海外先進国株式( MSCI-KOKUSAI) | 上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング) |
証券コード | 1680 | 1681 |
上場予定日 | 2010年1月29日 | 2010年2月24日 |
対象指標 | MSCI-KOKUSAIインデックス | MSCI エマージング・マーケット・インデックス |
信託報酬 |
0.2625%(ETF分+投資先投信分)
|
|
備考 |
ファンド・オブ・ファンズ (Fund of Funds 略称FOF)
|
これらのETFが東証に上場するのは画期的なことです。
今まで、MSCIの株式指数に連動する金融商品を買う方法は、下記の二つが一般的でした。
- 日本円を米ドルに変えて、外国市場に上場しているMSCI連動ETFを買う
- 住信アセットマネジメントの「STAM グローバル株式インデックス・オープン」や三菱UFJ投信の「eMAXIS 先進国株式インデックス」といった投資信託を買う
「1」は、日本円を米ドルに変えるのが面倒ですよね。
「2」は、ちょっとだけ信託報酬が高いのです。下記の表をご覧ください。
▼信託報酬 イーマクシスとSTAMの信託報酬の比較↓
資産クラス
|
eMAXIS
|
STAM
|
日経225
|
0.420%
|
-
|
TOPIX
|
0.420%
|
0.483%
|
国内債券
|
0.420%
|
0.462%
|
先進国株式
|
0.630%
|
0.777%
|
先進国債券
|
0.630%
|
0.672%
|
新興国株式
|
0.630%
|
0.872%
|
新興国債券
|
-
|
0.756%
|
国内REIT
|
0.420%
|
0.672%
|
海外REIT
|
0.630%
|
0.861%
|
というわけで、「上場インデックスファンド海外先進国株式」が発表どおりの0.2625%という信託報酬になるなら、それは素晴らしいことです。
また、「上場インデックスファンド海外先進国株式」は日本円で買えますし、普通の株式と同じようにネット証券を使って東証に発注を出して買うことが可能なので、海外市場に上場しているETFを買うより簡単です。
なお、「上場インデックスファンド海外先進国株式」をネット証券を使って購入するのに、最低いくらぐらいの金額が必要になるかはまだ判りません。最低購入金額が10万円以下になれば、松井証券を使えばETF発注の手数料が21円となるので、10万円以下になることに期待したいと思います。
▼参考情報 東証のウェブサイトより抜粋
複数国の株式市場にまとめて投資できる外国株ETFが初上場(日興アセットマネジメント)
~先進国22カ国及び新興国22カ国への国際分散投資が可能に~
当取引所は、本日、日興アセットマネジメント株式会社が設定する、「上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI)」及び「上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)」の上場を承認しました。
上場 予定日 |
コード | 銘柄名 | 管理会社 | 対象指標 | 概要 | パンフレット |
1月29日 | 1680 | 上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI) | 日興アセットマネジメント株式会社 | MSCI-KOKUSAIインデックス | ||
2月24日 | 1681 | 上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング) | 日興アセットマネジメント株式会社 | MSCI エマージング・マーケット・インデックス |
※国内で組成される「内国ETF」です。他の内国ETFと同様に、全国の証券会社でお取り扱いしております(売買時、配当受取時の課税の取扱いは株式に準じます。詳しくはパンフレット「課税上の取扱い」をご覧ください。)
「上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI)」は、日本を除く先進国22カ国(注1)の株式市場をカバーした株価指数「MSCI-KOKUSAIインデックス」への連動を目指します。同指数は、外国株投資の代表的なベンチマークとして、我が国の年金基金・機関投資家を中心に広く利用されています。
「上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)」は、BRICsを含む新興国22カ国(注2)の株式市場をカバーした株価指数「MSCIエマージング・マーケット・インデックス」への連動を目指します。同指数は、新興国株投資の代表的なベンチマークとして、国内外の投資家に広く利用されています。
東証ETF市場は、今回の2銘柄を含めて合計72銘柄となりますが、複数国の株式市場にまとめて投資できる外国株ETFの上場は今回が初めてとなります。これにより、投資家の皆様にとって、先進国と新興国の株式に幅広く投資する「国際分散投資」がより一層身近な存在となることを期待しています。東証では、引き続き、ETFの多様化に努め、投資家の皆様の利便性向上に貢献してまいります。
(注1)「MSCI-KOKUSAインデックス」の構成国 (平成22年1月現在)
オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、香港、アイルランド、イタリア、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポルトガル、シンガポール、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリス、アメリカ
(注2)「MSCI エマージング・マーケット・インデックス」の構成国 (平成22年1月現在)
ブラジル、チリ、中国、コロンビア、チェコ、エジプト、ハンガリー、インド、インドネシア、イスラエル、韓国、マレーシア、メキシコ、モロッコ、ペルー、フィリピン、ポーランド、ロシア、南アフリカ、台湾、タイ、トルコ
~~~以上、東証のウェブサイトからの抜粋~~~
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