1月20日、ライブドアグループによる証券取引法違反事件で、東京証券取引所の西室泰三会長兼社長は、ライブドアが粉飾決算疑惑に関する必要な情報を開示しなかった場合、投資家に上場廃止の可能性を知らせる「監理ポスト」に割り当てる可能性のあると表明しました。
私は膨大な量のライブドア関係のニュースを読んでいますが、監理ポスト行きの可能性はかなり濃厚なようです。
ライブドアの20日現在の時価総額は3500億円。これが監理ポストに行けば、数分の一から数十分の一になるでしょう。だが、監理ポストにとどまれれば、まだマシです。経営陣を総取っ替えし、東証マザーズに戻れる可能性もありますから。
しかし、上場廃止になると、3500億円のマネーが株式市場から消えて無くなることになります。このインパクトは大きい。
ライブドアの株主には個人投資家が多く、個人投資家は新興市場への投資が好きなので、新興市場の値動きは今後も荒いものになりそうです。
■参考記事
ライブドア:還流さらに40億円 海外証券など通じ
ライブドア(東京都港区)グループによる証券取引法違反事件で、同社(当時エッジ)が03年11月と12月に公表した2件の企業買収を巡って約139万株の新株を発行し、二つの投資事業組合を通じて売却していたことが分かった。売却益は約40億円に達し、海外の証券会社などを経由して同社に還流していたという。別の3件の企業買収でも同様に、約55億円の不正な売却益が還流していたことが既に判明。堀江貴文社長(33)らが主導した悪質な「錬金術」がさらに鮮明になった。
ライブドア:東証が「開示注意銘柄」に指定する方針
ライブドアの証券取引法違反事件で、東京証券取引所の西室泰三社長兼会長は20日、「(ライブドアから)期限までに情報開示の回答が出ないならば次のステップに進まざるをえない」と述べた。東証はライブドアが十分な情報開示に応じない場合、経営に関する重要な事実が開示されていない「開示注意銘柄」に指定する方針。ライブドアがそれでも情報開示しなければ、上場廃止を視野に「監理ポスト」への割り当てを検討する。
16日に東京地検特捜部がライブドアを強制捜査したことを受けて東証は18日、ライブドアに事件に関する情報を20日までに開示するよう要請した。ライブドアは19日、社内調査の結果を公表したが、粉飾決算疑惑への言及がないなど、西室会長は「不十分」として追加の情報開示を要請。「いつまでに(開示する)という返事をもらっていない」と同社の姿勢に不満を示した。
ライブドアは粉飾決算の疑いがあり、株価は4日連続でストップ安となるなど市場のかく乱要因となっているため、投資家への情報開示を迫る狙いがある