2008年を迎え、各証券会社の社長が自社のウェブサイトで、年頭所感を述べています。毎年、最もおもしろい年頭所感を書くのは松井証券の松井道夫社長です。今年の年頭所感も期待を裏切らない内容でした。
松井社長の年頭所感によると、松井証券の顧客70万人のうち月間約定件数が100回(一日5回以上)を超える超アクティブ・トレーダーの数は5,000人程度ということです↓
~~~前略~~~
ところで、この数年でオンライン証券会社の口座数は急増し、松井証券においても70万を超えました。しかしながら、見た目の口座数ほどには個人投資家層の裾野は広がっておりません。
松井証券の株式委託売買代金を顧客の月間約定件数ワイズで分類してみると、月間約定件数が100回(一日5回以上)を超える超アクティブ・トレーダーの売買代金は、全体売買代金の40%~50%を占めています。そして、この超アクティブ・トレーダーは、松井証券の顧客70万人のうち5,000人程度(すなわち1%以下)に過ぎないのです。
日本におけるオンライン取引口座数は累計で1,200万口座を突破したとも言われていますが、重複分を考慮すれば、とてもオンライン証券会社がリテール分野を制覇したなどと言える状況ではありませんし、また、実際には売買の大宗を生み出しているのはこれらの超アクティブ・トレーダーです。その数は業界全体で10万人にも満たないのではないかと推測しています。
日本におけるオンライン取引口座の総数が1,200万口座と仮定しても、国内の超アクティブ・トレーダーの人数は10万に満たないようです。しかも、松井社長がいうところの「超アクティブ・トレーダー」の全てが専業個人投資家とは限らないわけで、日本国内のプロ個人投資家の数は数万人ということになりそうです。
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