継続企業の前提に関する注記 [読み: けいぞくきぎょうの ぜんていに かんする ちゅうき]
[同義語 : 継続企業の前提に関する重要な疑義(ぎぎ)]
祐作:先輩、「継続企業の前提に関する注記」ってなんですか?
兜:ふむ、その質問に答えるには、まず「継続企業の前提」という株式用語の説明をしなければならないな。
祐作:お願いします。
兜:「継続企業の前提」とは、企業が将来にわたって無期限に事業を継続し、廃業や財産整理などをしないことを前提とする考え方のことだ。普通の会社は倒産するのを前提にはせず、会社がずっと続くことが前提で事業を行っているよね。
祐作:そりゃ、そうですね。
兜:ただ、企業は「会社がずっと続くことが前提=継続企業の前提」で運営されている組織だけど、経営がうまくいかずに倒産の危機に陥ることもある。
祐作:世の中には儲かっていない会社もありますしね。
兜:倒産のリスクなどで「継続企業の前提」に黄信号が付くと、それを決算短信や有価証券報告書で開示しないといけないルールが、2003年3月期決算から導入されたんだ。
倒産のリスクに関する注意書きは、決算短信に「継続企業の前提に関する注記」または「継続企業の前提に関する重要な疑義」というタイトルで掲載されることが多い。
つまり、「継続企業の前提に関する注記 = 継続企業の前提に関する重要な疑義 = 倒産のリスクに関する説明文」ということになる。
祐作:なるほど。では、どんな風に、経営が悪化すると「継続企業の前提に関する注記」を決算短信に書く必要が出てくるんですか?
兜:一例としては、下記のようなものがあるよ。
・ 売上高の著しい減少
・ 継続的な営業損失の発生又は営業キャッシュ・フローのマイナス
・ 重要な営業損失、経常損失又は当期純損失の計上
・ 重要なマイナスの営業キャッシュ・フローの計上
・ 債務超過
上場企業の経営者は、自分の会社が1年以内に破綻するリスクが極めて高いと判断したら、決算書の「継続企業の前提に関する注記」で倒産リスクの中身と対応策を明記しなくてはいけないんだ。
祐作:ということは、決算書で「継続企業の前提に関する注記」を書いている企業は経営が危ないということですか?
兜:危険な会社は多いけど、注記が付いた全ての会社が倒産するわけではないよ。例えば、大幅なリストラを実施した結果、ある期間に多額な損失を計上し、「継続企業の前提に関する注記」が付いたけど、翌年には経営計画を達成して黒字になり、注記が消えるようなケースもある。
といっても、「継続企業の前提に関する注記」が付いている企業への投資はハイリスクと言わざるをえないけどね。あと、「継続企業の前提」のことを英語でゴーイングコンサーン(going concern)というから覚えておくといいさ。
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