10月19日、Webサイト構築コンサルティングなどを手掛けていたクインランド 【ヘラクレス:2732】の株価が前日比-500円 (-11.57%)の終値3,820円と急落しました。ストップ安です。
10月18日に同社が民事再生手続きの開始を大阪地裁に申し立て、受理されたと発表したからです。以下、ITmediaからの抜粋です。
大証ヘラクレス上場でWebサイト構築コンサルティングなどを手掛けていたクインランド(神戸市)が10月18日、民事再生手続きの開始を大阪地裁に申し立て、受理された。同社によると、負債総額は約203億円。
大阪証券取引所は同日、11月19日付けで同社の上場を廃止すると発表した。
~~~中略~~~
積極的なM&Aなどで業容拡大を図ってきたが、投資回収が進まず、有利子負債が固定化。資産売却などで財務の健全化を進めていた。今年3月には金融機関を対象に特定調停手続きを申し立てていたが、合理的な弁済計画案を提出できず、自力での事業継続は困難と判断した。
クインランドの経営破綻の噂は、以前から市場でささやかれていたことです。なにしろ素人でも会社四季報を見るだけで、同社の財務状況が極端に悪いことが判る状態でした。
どの辺が悪いかというと、
- 自己資本(株主持分)がマイナス
- 利益剰余金がマイナス
- 有利子負債が総資産に迫るほど巨額
- 営業キャッシュフローがマイナス
- 2期連続で大幅な赤字
と、財務が火の車なのがまるわかりな状況でした。
ちなみに、ダイヤモンドzaiという雑誌の「最新理論株価&倒産確率データシート」というコーナーに倒産確率が高い銘柄をリストアップした記事があるのですが、クインランドはそこでよくランキング上位に入っていたものです。ZAi最新号の2007年12月号では倒産確率は24.9%となっていました。最近の上場廃止銘柄の中では、経営破たんが予想しやすかった会社といえるでしょう。
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