7月18日、東証1部上場のマンション分譲会社ゼファー 【東証1部:8882】が民事再生法の適用を東京地裁に申請し、受理されたと発表しました。負債総額は負債総額は約949億4800万円です。
これを受け、東証は同社株を8月19日付で上場廃止にすると発表しました。
以下、帝国データバンクのウェブサイトからの抜粋です。
マンション等分譲販売
東証1部上場
株式会社ゼファー
民事再生法の適用を申請
負債949億4800万円TDB企業コード:984673020
「東京」 (株)ゼファー(資本金134億4337万8674円、中央区日本橋浜町3-3-2、代表飯岡隆夫氏、従業員198名)は、7月18日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。
~~~中略~~~
ところが、昨年後半からの不動産市況の急激な冷え込みから、物件の売却が滞るなどしたことで、2008年3月期は年売上高約810億5200万円にとどまっていたうえ、今年5月には近藤産業(株)が自己破産を申請したことで関係会社整理損約142億6400万円を計上、大幅な最終赤字を余儀なくされ、当社への信用不安が再燃するなど動向が注目されていた。
負債は約949億4800万円で、負債規模は六本木開発(株)(負債1340億円、東京都、2月破産)に次いで今年3番目の大型倒産となる。
なお、今年に入ってからの上場企業の倒産は、キョーエイ産業(株)(ジャスダック上場、広島県)に次いで10社目。
さて、私は上場企業が倒産すると、必ず会社四季報を見ることにしています。「会社四季報で倒産した企業のページを見ること」を何回も繰り返していくうちに、どういった財務内容の企業が危ないのか感覚的に判ってくるからです。
ぱっと見た感じでは、営業キャッシュフローが243億円の巨額の赤字を出していた部分が目に付きますね。その他は、際立って悪い数字はないように感じました。
しかし、今年5月に近藤産業が自己破産を申請したことで関係会社整理損約142億6400万円が出たのは痛かったですね。
四季報によると、買付金・債務保証118億円が回収不能になったとのことです。これで資金繰りに行き詰ったのでしょう。
ちなみに、本日、建築・不動産賃貸業キョーエイ産業(株) 【JASDAQ:1744】が東京地裁に民事再生手続き開始を申請し、受理されたと発表しました。倒産です。
アメリカ経済は、サブプライム住宅ローン問題で苦しんでいますが、日本でも不動産バブルがはじけ倒産する上場企業が続出しています。
なお、今年倒産した上場企業は、下記の10社です。
- グレース ※
- レイコフ ※
- ニイウスコー
- アリサカ
- トスコ
- スルガコーポレーション ※
- 真柄建設 ※
- エー・エス・アイ(株) (旧・(株)アスキーソリューションズ
- キョーエイ産業 ※
- ゼファー ※
※をつけた会社が不動産関連企業です。