6月11日、ワタミ 【東証1部:7522】の株価が前日比+147 (+8.02%)の終値1,980円と急騰しました。
同社の渡邉美樹社長が6月10日に放送された日本テレビの報道番組において「コムスンの介護事業について引き受ける意向がある」と発言したからです。
ワタミは居酒屋チェーン「和民」の運営で有名な企業ですが、老人ホームの運営に2004年から参入しています。四季報(2007年春号)によると、老人ホーム事業の売上はワタミ全体の売上の6%です。以下、ワタミのウェブサイトからの抜粋です。
新しい介護の世界を築くワタミの介護
一人でも多くの高齢者の方に心からのお世話をさせていただくことにより、お一人おひとりの幸せに関わらせていただくこと
日本の高齢化は急速に進んでおり、 2014年には総人口の25%が65歳以上という超高齢社会となります。「ご高齢者の方からも、たくさんのありがとう」を集めることを目的に、介護事業に参入しました。
2004年4月、ワタミメディカルサービス株式会社を設立し介護事業に参入、2005年3月には、神奈川県・埼玉県を中心に有料老人ホーム「レストヴィラ・トレクォーレ」を運営する株式会社アールの介護が、ワタミグループの一員となり、本格的に「施設介護」事業の展開を開始しました。
ワタミは有料老人ホーム運営のノウハウがあるので、老人ホーム運営事業のみについて受入れの準備があるとのことです。以下の日経新聞の記事が参考になります。
ワタミ、コムスンの介護施設買収に前向き
居酒屋チェーン大手で有料老人ホームも運営するワタミの渡辺美樹社長は11日午前、コムスンを含めたグッドウィル・グループが保有する有料老人ホームの計約80施設と従業員の受け入れを複数の証券会社から打診されており、週内にも方針を決めることを明らかにした。
ちなみに、今日のワタミ株の値動きは下記のようになっています。日中チャートです。
6月10日の渡邉社長の発言を受け、朝方は思惑買いが殺到しました。しかし、取引成立直後が一番株価が高い、いわゆる「寄り天」になっています。ワタミ以外にもコムスンの事業買収を検討している会社が浮上してきたことが株価に影響を与えたと思われます。
なお、本日、グッドウィル・グループ 【東証1部:4723】の株価は前日比-5,000円(-8.80%)、終値51,800円のストップ安となっています。4日連続のストップ安です。
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