4月19日、楽天がTBSへの出資比率を20%超にまで高めるため同社株を買い増す方針を通告し、TBSの買収防衛策の手続きで定めた「買い付け意向説明書」を同社に提出しました。保有比率の目標は「20%を若干超える程度」としています。
楽天の三木谷浩史会長兼社長と、楽天の社外取締役でもある増田宗昭カルチュア・コンビニエンス・クラブ社長の2人を、TBSの社外取締役に選任する株主提案も行うとのことです。
楽天とTBSの業務提携の話し合いが一向に進まないので、三木谷社長が動いてきましたね。TBSは、導入予定の買収防衛策に沿って今後の対応を検討するでしょう。
ちなみに、なぜカルチュア・コンビニエンス・クラブ(略称CCC)の増田宗昭社長の名前が上がっているかというと、三木谷氏と増田氏は以前から近い関係にあるからです。
増田氏がディレクTVを立ち上げた際、日本興業銀行の当時のCCC担当が三木谷氏でした。また増田氏は初期の楽天に出資をしたこともあります。その関係で増田氏は、現在、楽天の社外取締役を務めています。
(カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)・・・レンタル、CD販売等のTSUTAYAのフランチャイズ事業で有名な企業)
増田氏は自社の発表文で下記のように述べています。
楽天株式会社から株式会社東京放送(TBS)に対する株主提案において、当社代表取締役社長増田宗昭がTBS社外取締役候補者に含まれている件について
2007年4月19日
各位
増田宗昭楽天株式会社からの依頼受諾について
楽天の三木谷社長とは、彼が日本興業銀行のアドバイザーだった1995年以来の友人として、またビジネスパートナーとしてお付き合いをさせていただいております。
今回三木谷社長より、楽天からTBSへの株主提案の中の1つとして、TBSの社外取締役候補となることを私に引き受けて欲しいとの依頼がございました。
この依頼を私がお引き受けした理由は、三木谷社長の依頼の言葉の中に「楽天の代表としてではなく、TBS全株主の代表として企業価値向上に寄与して欲しい」とあり、個人としてTBSのために微力を尽くせる可能性を感じたからです。
私のこれまでの経験が、放送メディアとネットサービスの架け橋になれば幸いです。
以上
今回の発表は、楽天の株価にはマイナスの影響、TBSとCCCの株価へはプラスの影響があると思いますが、果たしてどうなるでしょうか。