2月23日、三洋電機 (東証1部:6764)の株価が前日比-48 (-20.96%)の終値181円と暴落しました。
本日、朝日新聞が三洋電機の過去の決算に粉飾決算の疑いあると報じたからです。以下、朝日新聞のウェブサイトからの抜粋です。
三洋、多額粉飾の疑い 1900億円の損失、過小評価
経営再建中の電機大手、三洋電機が、04年3月期決算(単体)で債務超過状態の子会社などで約1900億円の損失処理を検討しながら、実際には約500億円しか処理せずに済ませていたことが、朝日新聞の取材でわかった。適切に処理していれば損失は大きく膨らみ、当期黒字だった決算は赤字に転落していた可能性がある。証券取引等監視委員会は、多額の粉飾の疑いもあるとして調べを進めている模様だ。
三洋電機が、2006年度の決算までに、この1900億円の損失処理を反映させているのなら、罰則は課徴金だけで済むと思われます。
しかし、仮にまだ損失処理を反映させていないとすれば重大な粉飾決算を行ったこととなり上場廃止の可能性も出てきます。上場廃止懸念から、本日、三洋電機の株価は急落しました。
ちなみに、2004年当時の三洋電機の監査を担当していたのは、旧中央青山(現みすず)監査法人です。中央青山監査法人は、古くは、山一證券、ヤオハン、足利銀行など粉飾決算をしていた破綻会社の監査を担当していました。
また最近ではライブドアマーケティング、カネボウ、日興コーディアルグループなどの監査も担当していました。仮に、三洋電機の粉飾決算が確定となれば、また日本の会計史に汚点を残すこととなります。