8月29日、ゲームソフト開発中堅のテクモ 【東証1部:9650】の株価が前日比+100円 (+14.16%)の終値806円と急騰しました。ストップ高です。
29日の朝にスクウェア・エニックス 【東証1部:9684】がテクモに対して友好的な公開買い付け(TOB)を提案したと発表したからです。TOB価格は1株920円です。
テクモ株式会社に対する同社株式の友好的公開買付の提案について・・・スクエニの発表文(PDF)
TOBの目的の解説については、下記リンク先のファミ通の記事が一番詳しいので、興味がある方はクリックして下さい。
スクウェア・エニックス和田社長が、テクモ株買い付け提案について会見
2008年8月29日の午前中に、スクウェア・エニックスがテクモに対してTOB(株の公開買い付け)を提案していることがリリースされた。これを受け、同日午後にスクウェア・エニックスの和田洋一代表取締役社長が都内で記者会見を行った。
そもそも今回の発表で気をつけないといけないのは、現段階ではスクウェア・エニックスは”友好的”なTOBをテクモに提案しているだけであって、実際にはまだ動いていないということ。この発表を受けて今後、テクモ経営陣が受け入れるのかどうかを協議することになる。仮に合意に至った場合は、スクウェア・エニックスホールディングスの傘下企業としてテクモは、タイトーと同じようにスクウェア・エニックスグループのメンバー企業と・・・
また、スクエニのTBO提案に対して、テクモは今日の17時に下記の発表を行っています。
本日の株式会社スクウェア・エニックスからの「テクモ株式会社に対する同社株式の友好的公開買付けの提案について」の開示について
本日、株式会社スクウェア・エニックス(コード番号:9684 東証第一部)から「テクモ株式会社に対する同社株式の友好的公開買付けの提案について」の開示がございました。
当社としましては、現在、対応を検討いたしております。ただし、現時点で決定している事実はございません。
ちなみに、テクモは元社員の板垣伴信氏とゲームソフトの開発報酬を巡って紛争の最中にあります。そして2008年8月20日にはその紛争の当事者の一人とされていた安田善巳元代表取締役社長が、代表取締役社長及び取締役を辞任しました。
これが市場からはネガティブな材料として受け止められ、テクモの株価は急落しました。スクエニはこれを好機と捉えたのかもしれませんね。