2005年12月にジェイコム株大量誤発注事件という事件がありました。
新規上場したジェイコム株を、みずほ証券が大量に誤注文して、株式市場を混乱させた事件です。
この事件のとき、みずほ証券は大量の空売り注文を出したことに気付いた後、取り消しの注文を出そうとしました。しかし、東証のシステムに不備があり取り消しの注文が通らなかったため、400億円以上の損失を出しました。
昔から株式投資を行っている個人投資家なら、この誤発注事件を覚えている方も多いでしょう。
この誤発注事件について、みずほ証券は「東証のシステムに不備があったため損失が拡大した」と東証を民事で訴えていたのですが、2015年9月3日に裁判の判決が確定しました。以下、日経新聞のウェブサイトからの抜粋です。
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みずほ証券が、ジェイコム(現ジェイコムホールディングス)株の誤発注を巡り、東京証券取引所のシステム不備で損失が拡大したとして、東証に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(山浦善樹裁判長)は4日までに、双方の上告を退ける決定をした。東証に約107億円の支払いを命じた二審・東京高裁判決が確定した。決定は3日付。
一、二審判決によると、みずほ証券は2005年12月、ジェイコム株の売り注文を「61万円で1株」とすべきところ「1円で61万株」として発注。直後に取り消そうとしたが・・・
~~以上、日経新聞のウェブサイトからの抜粋~~
みずほ証券の大量空売り注文に対して、大量の買い注文をぶつけた株式トレーダーのBNF氏が20億円を儲けたため、この後、しばらくBNF氏は「ジェイコム20億円男」と呼ばれることになりました。
ちなみに、有名トレーダーのcis氏は、ストップ安状態のジェイコム株に大量の買い注文を入れ6億円を儲けています。
今回の判決の確定で、当時、物議をかもした誤発注事件もいったん幕引きとなります。
なお、2005年に誤発注事件が起きたときの雰囲気を知りたい方は、下記リンク先の当サイトの過去ログをご覧ください。
▼関連リンク
子会社に対する訴訟の判決確定に関するお知らせ – 日本取引所グループのウェブサイト
東京証券取引所に対する損害賠償請求訴訟の判決確定について【PDF】 – みずほ証券ウェブサイト
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