梁山泊は仕手筋だった?

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すでに多数のメディアで報道されていますが、パチンコの攻略本などを販売する梁山泊グループの元幹部が2004~2005年にかけて仕手行為を行っていたようですね↓

元幹部に株価操作容疑、パチンコ攻略法の「梁山泊」捜索・・・日経新聞 2007.2.14

パチンコ攻略法で知られる情報提供会社「梁山泊」の元幹部らが、大証ヘラクレス上場の情報通信サービス会社「ビーマップ」株の取引で株価を不正につり上げていたとして、大阪府警捜査四課と証券取引等監視委員会は14日、大阪市西区の梁山泊本社などを証券取引法違反(相場操縦)容疑で家宅捜索した。暴力団幹部など数十人の名義を使いインターネットで取引していたという。

■梁山泊グループ 別のIT株でも売り抜け!?・・・MBSニュース 2007.2.16

さらに梁山泊グループは、2004年に東証マザーズ上場の別のIT企業の筆頭株主にもなっていて、半年後に株価が6倍に跳ねあがった時点で売り抜け、多額の利益を得ていたということです。

 梁山泊グループは、株数が少ない新興市場を舞台に株価操作を繰り返していた可能性もあり、警察は押収したパソコンのデータを解析しています。

いつの時代にも仕手集団はいるということですね。時価総額の小さい新興市場銘柄は仕手筋のターゲットにされやすい傾向があります。

▼ギャンブルの期待値について

ギャンブルにおける投資金額に対する平均リターン(いわゆる期待値)は、だいたい下記のようになっています。

種類         平均リターン
パチンコ・パチスロ  約90%
競馬などレース系   約75%
宝くじなどクジ系   約50%

というわけで、平均的な人間はギャンブルをやればやるほど元手を減らしていくことになります。いわゆるマイナスサムゲームというやつです(もちろんギャンブラーの技量には偏りがありますので、中には元手を増やしていく人もいます)。

パチンコ・パチスロ業界で儲けようと思ったら、パチンコやパチスロをやるより梁山泊のように攻略雑誌を作成販売した方が堅いということになります。

なお、確実に儲けるために、なれ合い売買などの仕手行為をやるのは明らかに非合法です。

▼株式投資と期待値について

ネット上で、「株式投資をギャンブルとして捉えた場合、胴元は証券会社であり、証券会社に払う手数料はしれているのだから、株式投資は全てのギャンブルの中で一番期待値が高い」という議論を目にすることがあります。

しかし、私は証券会社以外にも、個人投資家から資金を搾取している胴元が存在すると考えています。

▼個人投資家から資金を搾取する胴元

  1. 仕手筋
  2. 質の悪い企業を上場させる証券取引所ならびに証券会社
  3. 上場企業による公募増資・MSCBなどの資金調達

1についてですが、仕手株に手を出すと一気に儲かる可能性もありますが、多くの個人投資家は損を出すでしょう。仕手相場における胴元は仕手筋であり彼らがゲームのルールを決めているわけですから、仕手筋が一番儲かるに決まっています。

2についてですが、残念なことにろくに利益も出せない企業を上場させる証券会社や証券取引所は日本市場に実在します。質の悪いIPO銘柄に手を出すと、個人投資家は初値天井を掴まされる可能性が高くなります。
 新規上場銘柄を出せれば、証券取引所は新規上場企業からの上場費用の徴収で儲かりますし、証券会社は手数料で儲かります。というわけで、個人投資家の損など知ったことではないという態度の証券会社や証券取引所が存在するわけです。

3についてですが、公募増資やMSCBの発行などで株式の数が増えると、既存の株の希薄化が起こり、通常株価が下落します。企業は資金調達ができてハッピーでも、既存株主は株価下落でダメージを受けるわけです。まあ、公募増資の資金調達は仕方がないといえば仕方がないことなのですが。企業は資金調達をするために上場するわけですから。

仕手相場やレベルの低いIPO銘柄に手を出すと、株式投資はマイナスサムゲームになってしまいます。ゆえに、株式投資をマイナスサムゲームにしないためには、「仕手相場に手を出さない」「レベルの低いIPO銘柄に手を出さない」「財務状況の悪い企業の銘柄に手を出さない」といった工夫が必要といえるでしょう。

備考:マイナスサムゲームとは

マイナスサムゲームとは、個々の取引を見ると勝っている人もいれば負けている人もいるものの、全体での合計をみた場合はマイナスになっている状況のことです。

全体での総和”sum”がゼロだとゼロサムゲーム、総和がプラスだとプラスサムゲームです。

記事下

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